この週末レギュラーシーズン最終節を迎えるB1が熱い。

 5月12日から始まるチャンピオンシップ(CS)出場権は既に8枠の内7クラブで埋まり、最後のワイルドカードでの出場権をめぐり、三河・SR渋谷・秋田の3クラブが1.5ゲーム差にひしめく中で最終2試合に臨む事になった。

 7日からホーム・川崎ブレイブサンダース戦に臨むシーホース三河は負けなければ自力で進出が決まるが、川崎は既に東地区順位でCS進出を決めている強豪。しかも地区優勝に1敗も許されない状況で敵地に乗り込んでくる。

 まさに「デッドオアアライブ」の状況で迎える最終節直前の茨城戦で、シェーファーは自己最多31得点をマーク。チームも過去最多110得点で勝利し準備は整った。

 東京五輪代表も経験し飛躍の続く日本人ビッグマン、シェーファーが東海テレビ制作の『TIP OFF!シーホース』に最終決戦を前にした胸の内を語った。

-どんな想いで今過ごしている?

「もうCSは出る気で今動いていますし、出られると思います」

-チーム内でCS出場権争いのプレッシャーなどは?

「そのぐらいの方がいいんじゃないですかね、うちは。もう1戦も負けられない事は本当に(チーム)全員がそういう気持ちを持って試合に臨んでくれると思いますし、僕個人としてもそうなので。こういうプレッシャーがある方がこのチームはいい感じで動くかなって思います」

-勝ち上がる為にはチームとして、ご自身として何が必要?

「今、本当にチームとして良くなっているんですけど、やはりチームとして戦うっていうのが大事かなと思っていて。やっぱりうちのチームは個々の能力は高く、その”個”に頼ってしまう時がある。そうなってしまうとうちの良さっていうのが出ないので、チームでディフェンスをハードにやってそこから走るだったり、オフェンスもしっかりチームでボールを動かすっていうのが大事になって来る。引き続きコミュニケーションを取ってやっていくことが大事だと思います」

-キャリアをスタートさせた2018-19シーズン、A東京でチャンピオンシップ優勝も経験しているが?

「アルバルクの時は試合に出てなかったのでそこは何とも言えないですけど、やっぱりリーグ戦とはまた違って、ひとつのルーズボールへの執着心だったり、ひとつのリバウンドへの執着心だったり、ディフェンスでのストップの意識だったり・・・。そういう気持ちが入った試合になって来るので、そこは技術うんぬんよりも、より自分たちのやれることをしっかりやって…っていう、本当にそれに尽きるかなって思います」

-最終節は川崎戦。警戒すべきは?

「僕としてはやっぱり、ニックですね。ニック・ファジーカス選手。彼とは日本代表でも一緒にやってますし、個人としても良く知ってる人なので、彼に(好きなように)やらせないっていうのが大事かなって思っています」

 直前節の茨城戦で3ポイント5本を含む13ゴールを決めたシェーファーは元々サッカー少年。

 大阪から東京に引っ越した高校2年の秋にバスケを始めてからわずかに7年。

 全戦スターターとしてレギュラーシーズンを“完走”する2021-22シーズン。驚異の成長曲線を描く日本人ビッグマンの『最後の決戦』への準備は整った。