2022年1月、牛丼チェーン「すき家」の名古屋市港区の店舗で、女性店員が勤務中に倒れ、死亡していたことがわかりました。女性は接客から調理、そして洗い物までを1人で対応しなければならない「ワンオペ」で働いていました。

 労働問題に詳しい松丸正弁護士によりますと、まず企業側が「ワンオペ」を導入する背景としては、経費削減があるといいます。

 すき家の場合は24時間営業で常にお店は開いています、1日中2人・3人のシフトにすれば当然人件費がかかります。

 今回のケース、午前5時から9時までという時間帯は客足が比較的少なく、業務の負担がそれほど大きくないため、すき家の店舗ではワンオペがとられていました。

 しかし、松丸弁護士は「働く側にとっては、強盗などの安全面、今回のような倒れた時の救命処置の問題など、リスクが大きい」と指摘します。

 そのため「『経費削減』という経営的な判断があっても、労働者にリスクがある以上、ワンオペという働き方は基本的には導入しないことが望ましい」と話していました。

「すき家」は6月中に全ての店舗で、早朝のワンオペを解消するとしています。