2022年1月、東京大学の前で大学入学共通テストの受験生ら3人が刺された事件で、殺人未遂などの非行内容で送致されていた少年について、名古屋家裁は検察官に「逆送」する決定を下しました。

 大学入学共通テストが行われた2022年1月15日、東京大学の前で受験生ら3人が刺された事件では、名古屋市の当時高校2年で17歳だった少年が逮捕・送検され、5月に殺人未遂などの非行事実で家裁送致されていました。

 少年審判を経て、名古屋家裁は「東大の理科三類を志望したが、成績が低迷し進路変更を勧められ、存在意義がなくなったと考えた。重罪を犯せば罪悪感を抱き、自殺できると考えた」などと動機について指摘。

 その上で「背景などを考慮しても、保護処分を選択する社会的許容性を見出しがたく、刑事処分が相当と認める」などとして、少年を名古屋地検に送致する「逆送」の決定を下しました。