今秋のドラフト候補・トヨタ自動車の吉野光樹投手

 社会人野球の名門・トヨタ自動車に今秋のドラフト候補がいる。最速150キロ右腕の吉野光樹(てるき)投手(24)だ。

 九州学院高校、上武大学を経て社会人2年目の吉野投手は、7月に行われた第93回都市対抗野球大会で、1回戦の日本製鉄かずさマジック戦に登板。4回を投げ7奪三振、無失点に抑えた。

 吉野投手の魅力は渾身のストレート。そして都市対抗野球大会を終え、自信を持つことが出来た球種はフォークだと話す。元中日ドラゴンズで、現在はトヨタ自動車でテクニカルアドバイザーを務める吉見一起さんのお墨付きだ。

「大学の時まではストレート1本だった。今は球種を増やして、打者の反応が良くなってきているのを感じる。この社会人の高いレベルの中でも通用しているので、自信になっています」

 そんな吉野投手の幼い頃からの夢は、プロ野球選手。九州学院高校の1学年上には、横浜DeNAベイスターズの伊勢大夢投手、1学年下には東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手がいる。

「村上(宗隆)が、自分が都市対抗で登板した時に『投げてたね』などと連絡をくれました。九州学院では、自分たちの代からはプロ野球選手が出ていません。谷間の世代と言われないようにしたいです」と少し微笑んだ。

 運命のドラフトまで、およそ2か月。プロの舞台で活躍する元チームメイトに続きたいと、夢に向かって努力を続ける吉野投手の活躍に注目したい。