20日から全国的に接種が始まった、オミクロン株に対応した新たなワクチンは、東海3県でも順次接種が始まります。接種開始を来週末に控えた現場を取材しました。

 愛知県豊明市にある藤田医科大学病院。

岩田副院長:
「こちらが今のワクチン会場になっています。今は金曜日と土曜日、週末の14時から21時で接種を行っています。だいぶ希望される方は接種できている」

 全人口の65%以上が3回目接種を終えたいま、病院を会場とする愛知県の大規模接種では、これまで毎日だった接種を9月からは週末の2曜日に絞り実施しています。

 コロナ病床にも少しずつ変化が生じていました。

岩田副院長:
「私たちもやはりピークを越えたというのは実感していまして、入院患者さんも一時期は55人入院していましたが、今日は24人ということで半分に減ってきました」

 全国的に新規感染者の数が減少傾向となり、以前に比べると医療提供体制も落ちいてきたといいます。

 第7波のピークを越えたとみられるいま、更なる抑え込みに向けて「武器」と期待される策が20日から始まりました。オミクロン株に対応した新たなワクチンの接種です。

 現在感染の主流となっている「BA.5」にも一定の効果が期待され、まずは3回目接種から5か月以上経過した60歳以上や医療従事者などが対象になります。その後、10月半ばをめどに、2回目までの接種を終えた12歳以上の全ての人に拡大される方針です。

 藤田医科大学病院にも20日午後、オミクロン対応ワクチン80箱が到着しました。大規模接種で使うワクチンも、9月30日からは従来のものから完全に切り替わるといいます。

岩田副院長:
「とても良いタイミングですね。ワクチンというのは感染が落ち着いている時期に多くの方が接種していただくことで、次の波を小さくできる。落ち着いているときに備えるという点では非常に良いこと」

 岩田副院長も期待を寄せる、このタイミングでの新たなワクチン。今できるコロナ対策を改めて考えるきっかけになればと話します。

岩田副院長:
「10月中旬からは3回目の接種にも新しいワクチンが用いられるので、これを機会にもう一度ワクチン接種について考えていただければと思います」