名古屋家裁でも“廃棄”…22年前の当時17歳の少年による夫婦殺傷事件の記録「当時の保存の運用は適切でなかった」
各地の家庭裁判所で重大な少年事件の記録が廃棄されている問題で、名古屋家庭裁判所でも22年前に起きた少年による殺人事件の記録を廃棄していたことが分かりました。
名古屋家裁によりますと、廃棄されていたのは、愛知県豊川市で2000年5月に当時17歳の少年が逮捕された夫婦殺傷事件の捜査資料や少年審判の記録などです。
逮捕当時、少年は「人を殺してみたかった」と供述していて、名古屋家裁が少年を医療少年院に送る保護処分を決定していました。
最高裁の規程では、少年が26歳になるまで事件の記録を保存することになっていますが、重大な少年事件で調査・研究の資料になるものは、期間が過ぎた後も保管する「特別保存」への指定が決められています。
名古屋家裁は、豊川市の少年事件について特別保存に指定しなかった経緯や廃棄した時期については「わからない」としていて、「当時の記録保存の運用は適切ではなかった」とコメントをしています。