勤労感謝の日の23日、東海3県は広い範囲で雨の一日となりました。紅葉の名所・愛知県豊田市の香嵐渓では、雨に煙る幻想的な光景が広がっていました。

 降り続く秋の冷たい雨に、鮮やかに色づいた葉が濡れて、美しい表情を見せます。豊田市足助町、紅葉の名所「香嵐渓」です。見ごろを迎えたおよそ4000本のもみじが、煙る雨の中に幻想的に浮かび上がります。

男性客:
「雨は雨なりに映えていいんじゃないかなと」

女性客:
「雨だからしっとりしている。人も少ないしってことで、それを狙って今日は来ました」

 雨はいつもとは異なる趣を醸し出すだけではなく、賑わいを避けて紅葉狩りを楽しませてくれるようです。

 散策する人の傘は、期せずして「もみじアンブレラ」に。雨の日ならではです。

 雨の香嵐渓。周辺の道路も目立った混雑はなく流れはスムーズ。晴れていればすぐ満車になる駐車場も空きがあるほど。それでも駐車場には観光ツアーの大型バスが何台も停まっていて、紅葉の名所は雨にも負けません。

豊田市足助観光協会の事務局長:
「普段の雨の日と比べると多いですね。例年だったら見頃の日なので、そのタイミングで毎年来ているお客さんが来られたんじゃないかなと思っています」

 観光協会の岡本さんによれば、ことしは例年より色付きが1週間ほど早く、巴川にかかる待月橋の辺りはすでに落葉が始まり、川岸に赤いじゅうたんが広がるところも。

 麓が落葉しても、これから見頃を迎える場所もあります。

(リポート)
「こちらは山の中腹にあるお寺の前なんですが、この辺りはまだ全体的に紅葉の色がうすく緑の部分もあって、これから色づいてシーズン終盤を彩ってくれそうです」

 香嵐渓の紅葉は日に日に表情を変えながら、11月末ごろまでは見ごろが続くということです。