中部国際空港では10日、約3年ぶりに中国本土との直行便が復活しました。ビジネス利用に加え、観光需要の復活への期待も高まっています。

 10日正午ごろに着陸したのは、102人を乗せた天津航空の機体です。新型コロナの影響で運休していた中部国際空港と、中国本土を結ぶ直行便が、2020年3月以来、約3年ぶりに復活しました。

トヨタ系の工場勤務の女性:
「出張で。復活して初めての飛行機ですから、ちょっと感動しています」

天津から一時帰国した男性:
「(以前は)成田か関空、そこから新幹線とかバスを使って。すぐ家に着くので本当に楽です」

 天津にはトヨタ系の工場があり、ビジネス客の多い路線です。週4便が再開し、午後1時過ぎの折り返し便にも列ができていました。

トヨタ系の企業勤務の男性:
「ずっとこの便を待っていた。これから経済もどんどん復活してくるので、便も増えて中国から観光客もいっぱい来ると思うんですけど、両国ともWIN-WINな関係になればいいなと思って」

 中国人のカップルの姿もありました。

中国人のカップル:
「お互いの両親に会うために。(Q.会うのは初めて?)そうですね、緊張しています」

 入国制限の緩和で、仕事も人生も動き出しているようです。

 コロナ禍前、最大で週215便あった中国本土との直行便。5月には日本航空も天津との直行便を週2便再開する予定です。

天津航空日本支社の石永和支社長:
「市場をシミュレーションし、名古屋にはニーズがあるとわかり就航した」

 期待されるのはやはり、観光客によるインバウンドです。免税店の土産売場では、早くも生チョコが売り切れていました。

中部国際空港・免税事業部の担当者:
「まとめ買いをされる方が多くて、保冷袋いっぱいになるまで買われる方も多くいらっしゃいます。北海道のお菓子は認知度が高いからなのかなと思っています」

 東海3県のお土産ではありませんが、早速“爆買い”を感じさせる中国人客もいるようです。

 コロナ禍前は、売上の約65%を中国人旅行客が占めていたということで、まずはビジネスの贈答用から、今後は観光客向けの商品も充実させていく予定です。

中部国際空港・免税事業部の担当者:
「今後は通訳対応として中国語を話せるスタッフを順次採用して、体制強化をしていきたいなと。ビジネスマンを想定しておりますが(観光も)どちらのお客さまにも対応できるように準備をしております」

【動画で見る】免税店では“爆買い到来”の予感…中部空港で中国本土との直行便が復活 ビジネス利用に加えインバウンドにも期待