名古屋刑務所で死亡した男性受刑者を巡り、裁判所から証拠保全を命じられた監視カメラ映像について、名古屋刑務所が確認を誤り保存できていなかったことがわかりました。

 名古屋刑務所で2022年3月に心筋梗塞などで死亡した男性受刑者(当時71)を巡っては、遺族側が「体調不良を訴えたものの、適切な医療を受けられず死亡した」として、国を相手取り損害賠償を求め提訴しています。

 裁判所は名古屋刑務所に、男性が映っている監視カメラ映像の「証拠保全」を命じましたが、その時点で刑務所が保存していた映像のうち一部は違う部屋に収容されていた別の受刑者の映像だったということです。

 この誤りが発覚した時点で、男性が映っていたおよそ9時間半分の映像はすでにハードディスク上の保存期間を過ぎ、上書きされていました。

 名古屋刑務所は7日会見を開き、「人的ミス、思い込みだった」と映像を保存した刑務官の確認不足が理由だと説明し、謝罪しました。

【動画で見る】受刑者の死亡巡り遺族が提訴…名古屋刑務所が裁判所に証拠保全命じられた監視カメラ映像 確認怠り保存されず