名古屋市中村区のビジネスホテルが始めた、弁当の新しい試みがSNSなどで話題になっています。朝食ビュッフェの補充用を活用しているため1つ450円と安く、フードロス削減にもつながっています。

 名古屋駅近くにあるビジネスホテル「モンブランホテルラフィネ名古屋駅前」。

 宿泊客を対象にした朝食は、ビュッフェスタイルで1人1400円です。名古屋コーチンの卵を使ったスクランブルエッグに、味噌カツ・味噌コロッケといった味噌グルメなど、およそ60種類が楽しめます。

【動画で見る】朝食ビュッフェの“補充用”を活用…ホテルがフードロス削減で『450円弁当』安さと珍しさがSNS等で話題に

 このホテルが2023年3月から昼に売り始めた弁当が、話題になっています。

 内容は日替わりで、取材した日は味噌コロッケ・カツ・とり天など6種類のおかずにサラダもついて450円と、このボリュームでワンコイン以下です。

 SNSには「良い取り組み」「食ロスに貢献」といった投稿があがっています。

カフェ スタイルラフィネの店長:
「廃棄ロス弁当というものを始めております。(朝食ビュッフェに)補充ができなかった食材を詰め合わせたお弁当になっております」

 ビュッフェは陳列されたものだけでなく、補充用のものも用意されていて、この補充用で弁当を作ったということです。

 安全上弁当に入れられない料理は除き、十分に火を通して盛り付けます。新たに料理を作る手間がかからない分、値段に還元。安さと珍しい取り組みが話題になっています。

男性客:
「こういう取り組みがあるのはすごく魅力的だなと思う。財布にも優しい」

カフェ スタイルラフィネの店長:
「自分で作っているものが残っているので、すごく切ない悲しい気分になっていました」

 せっかく作った料理だから少しでも捨てることなく食べてもらいたい、と始めた弁当。フードロス対策にもつながっていて、1日のゴミの量が5%ほど削減できたそうです。

 平日限定で料理の余りで作っているため、1日に用意できるのは6食ほどです。混乱を避けるため、購入するのには専用のアプリが必要です。

 料理が残らなかったときは、販売はありません。

カフェ スタイルラフィネの店長:
「ビュッフェの朝食の時間で、全ての食材をお客さんに食べていただくのが理想です。食品廃棄ロスが少しでも削減できたらいいな」