高度経済成長期に発生した大気汚染「四日市公害」の犠牲者を追悼する慰霊祭が営まれました。

 四日市公害は1960年代から70年代にかけ、石油コンビナートから排出された有害物質で、周辺住民が重い喘息に苦しんだ公害です。

 慰霊祭では、この1年で亡くなった認定患者7人を加えた1113人の名簿が慰霊碑に納められ、遺族ら約80人が献花台に花を手向けました。

 9歳だった長女を亡くし、語り部を続けている谷田輝子さん(89)。当時を知る人が高齢化し、教訓の伝承が課題となっています。

谷田輝子さん:
「現実を知っている人が少ないもんな。だから私は(語り部を)やれるだけやるけど、歳が歳で…。継ぐ人が出てきてほしいと思います」