名古屋出身の宇野昌磨選手が25日、フィギュアスケートのグランプリシリーズ・中国大会を前に地元・中京大学での練習を行い、「全てに100%の力を注いだ演技をしてみたい」と抱負を語りました。

 宇野選手は、新たに取り組みはじめたフリーのプログラムを熱心に練習していました。「日々の練習にやりがいを感じながら練習できている」と話しますが、特に力を入れているのが『表現力の向上』です。

 2年連続で世界一に輝いている宇野選手ですが、結果を求めるがゆえの苦悩がありました。

宇野選手:
「(優勝した)世界選手権が終わったときは、結構マイナスな気持ちは強かったですね。まだ悩んでいて、僕はこういう演技を求めていたんじゃないっていう気持ちが結構あったので。今はあまりにもジャンプに固執しすぎてる。もう一度見たいと思わない演技だなと痛感していたので」

 男子フィギュアは沢山の4回転ジャンプが当たり前になっていますが、宇野選手は今の現状が、幼いころに憧れた「感動させる演技」ではなかったといいます。当時憧れていたのは、高橋大輔さんです。

宇野選手(当時12歳):
「何回見てもすごいなって毎回思います」

宇野選手:
「高橋大輔さんの演技には、小さいときから感動させてもらって。自分もあんな選手になりたいと」

 原点に立ち返り見つめ直すのは、ジャンプ以外の部分です。目標に掲げる「自己満足」ができる演技を目指します。

宇野選手:
「まずは自分が、『ジャンプ』にも『表現』にも『スピン』にも、全てに100%の力を注いだ演技をしてみたいです。僕が想像する将来の理想像は、ボロボロな演技をしてもめっちゃ笑顔で挨拶してる自分でいたい」

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