岸田総理大臣は18日に突如、自らの派閥の解散を表明しました。解散の理由を「信頼回復」と強調していますが、総理の突然の表明に自民党内では波紋が広がっています。

 岸田総理の決断について、ジャーナリストの鈴木哲夫さんに聞きました。

鈴木哲夫さん:
「18日のお昼に、派閥の主だったメンバーを何人か集めて、急に岸田さんが『派閥を解散しようと思うんだが』と切り出した。幹部のメンバーもみんな一様に驚いた。派閥の中では、若い議員たちの面倒を見て抱えているわけですから、こういう人たちをどうするのかとか、実はそういう具体的なものはまだ何も決めていなかったようで、つまり唐突にということ」

 そして、岸田総理が派閥解消を打ち出した理由については…。

鈴木哲夫さん:
「岸田派の会計責任者が、裏金作りの件で立件されることが18日にほぼ固まって報じられました。(岸田首相は)『これは事務的なミスが重なったんだ』という、あり得ないことを言ったわけです。これに対しても相当批判が集まってきた。そういう中で岸田総理としては、派閥解消しか手がないと」

 不祥事が起きるたびに、派閥の解消を訴えてきた自民党。今回の岸田派解散の動きが、派閥の解消に繋がるのでしょうか。

鈴木哲夫さん:
「今回の事件で分かったように、結局金とポストの集団であったと。今回、派閥を解消する云々と言っていますけれども、総裁を決める、つまり総理を決める与党の場合、その時に数がいるわけですよ。総裁候補の元に、ある種グループなり集団ができていく。そういうグループみたいなものが全くなくなるということは、僕はあり得ないと思うんですね」

 自民党から派閥はなくなるのでしょうか。

岸田首相(19日):
「他の派閥のあり様について、何か申し上げる立場にはない。政治刷新本部における信頼回復の議論をしっかりと進めていきたい」

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