名古屋鉄道の空港線で20日夜、パンタグラフが破損した電車が立ち往生しました。当時、付近では強風が吹いていましたが、事故との関係について専門家に聞きました。

 今回の事故は、架線から電気を引き込むパンタグラフが壊れ、電車の立ち往生を引き起こしました。

 破損したパンタグラフは「シングルアーム式」と呼ばれ、ひし形でなく『くの字型』です。軽量化とメンテナンスがしやすいという特徴があります。

 名鉄・空港線では、6年前にも同じ連絡橋の上で同じくパンタグラフが破損するなどした事故が起きています。この時は、架線を引っ張って支えている器具が破断し、パンタグラフが壊れました。

 今回は、現場付近で瞬間最大風速25mを超える風が観測されていて、名鉄は強風と事故との関連性も含め原因を調べています。

 考えられる原因について、鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは「昨日は強い風が吹いていたため、ゴミなどが飛んできて架線に絡まり事故につながったのでは」と推測しますが、パンタグラフそのものの強度について「走っていて壊れることはまずない」と話しました。

 まだ線路上に名鉄特急の車両は停まったままですが、21日の営業終了後に全面復旧に向けた作業を行うということです。

【動画で見る】瞬間最大風速25m超の風を付近で観測…橋の上でパンタグラフ壊れ特急列車が“立ち往生” 考えられる原因は