国連が定めた「国際平和デー」の9月21日、名古屋市中区の「愛知県護国神社」で、高校の書道部の生徒らが平和と新型コロナウイルスの収束を願う書を奉納しました。

「書」で世界を平和にしようと、揮毫(きごう)し神社や寺に奉納している「和プロジェクト TAISHI」が主催し、21日ははじめに修祓と玉串奉奠されました。

 このあと、愛知県安城市の書家、小川澪月(おがわ・れいげつ)さんが、縦1.5m、横2mの紙に、「繋(つなぐ)」の文字を書き上げていきました。

【画像で見る】書家や高校書道部の生徒が平和とコロナ収束願う書を奉納 愛知県護国神社

 小川さんはこの字を選んだ理由について、「今の時代を戦争で命懸けで守ってくれた人の思いを忘れずに繋いでいきたい」と話しています。

 続いて書を揮毫したのが、明和高校・書道部の1年生と2年生の部員14人。

 川と紅葉が描かれた、縦3m、横6mの巨大な紙に、音楽にあわせたパフォーマンスの書を披露。

 14人の部員が「道標」の文字と、コロナの収束と平和への願いをこめたメッセージを書き上げていきました。

 書道部部長の戸田さんは、修学旅行で広島を訪問し、戦争経験者から話を聞いたり資料館を訪れる中で、戦争に関わった人の思いを知り、後の世代にとっての「道標」になりたいと、今回この字を選んだということです。

 この揮毫の奉納は9月から10月にかけ、全国49の護国神社のほか、東京の靖国神社や広島の平和記念公園と長崎の平和公園で行われます。

 奉納には、43の高校の書道部も参加するということです。