三重県の地域密着のサッカーチーム「鈴鹿ポイントゲッターズ」の元役員だった男性がツイッターで、試合で負けるように選手に伝えるよう指示されたと告発しました。

 チーム側は元役員の男性から7500万円に上る金銭の要求を受け、すでに2500万円を払ったことを明らかにしました。

三浦泰年GM兼監督(今年7月):
「クラブの目標というのがプロリーグ、Jリーグなわけですから」

 元日本代表の三浦泰年さん(56)が、この夏GM兼監督に就任。更に弟のキングカズこと三浦知良選手(54)の獲得に意欲を見せ、将来のJリーグ入りを目指す「鈴鹿ポイントゲッターズ」。現在、J1から数えて4部にあたるJFLに所属しています。

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 しかし、三浦監督が就任する半年以上前の試合を巡り、ある疑惑が浮上しました。

 元役員の男性が11日ツイッターに…。

<元役員の男性のツイート>
「アウェー試合の1週間前くらいに、西岡会長より『負け試合をすることを選手に伝えろ』と」

 去年のJFL最終戦「ソニー仙台FC」との試合。終盤に得点を決められ、1−0で敗れていました。これに対し、12日チーム側は…。

<チーム側>
「現在、弊社元執行役員より5000万円の金銭要求を受けております。虚偽の情報を拡散することを恐れ、2500万円を支払い、関係を断ち切るという選択をしてしまいました」

 現金の要求は今年7月に始まり、チーム側はすでに2500万円を支払っていて、11月27日から5000万円の要求が上乗せされ、総額は7500万円に。

 1980年にクラブが創設されて以来、鈴鹿の市民やスポンサーに支えられてきた「鈴鹿ポイントゲッターズ」。今回の騒動について、鈴鹿の市民は…。

地元の男性:
「不正はダメですよね。スポーツとしてきちんとルールは守らないといけないと思います」

別の男性:
「せっかくの地元のチームなんでね。もっと明るいニュースで、試合とかで地元をにぎわせてほしい」

 選手も通っているという美容室では…。

美容室の店長:
「(選手たちを)弟みたいに思っているからこそ真実がどうであれ、そういうことになったというのは腹立ちますよね。何か選手たちを邪魔するようなことはやめてほしいかなと思います。今は一方の意見しか聞いていなので、その時点での判断はあまりしたくないなと思っています」

 Jリーグを目指し、クラブの強化に乗り出した矢先の今回の騒動。元役員の男性は取材に対し、現金は「退職金」とした上で「ツイッターに出していることが全て真実。それ以上答えることもない」と話しています。

 また13日午後、運営会社の社長も電話で取材に応じ、次のように語りました。

鈴鹿ポイントゲッターズの吉田代表取締役:
「(Q.八百長は実際にない?)ないです。(サポーターには)ご心配をおかけしているというところに本当に申し訳なく思っております」

 運営会社はホームページで、元役員の告発は「巨額な金銭を得ることを目的とした告発」として「対応は基本的に警察署に一任することとしております」とコメントしています。