新型コロナウイルスの拡大で増えた宅配に欠かせない「プチプチ」が今、驚きの進化を遂げていました。

 愛知県あま市にある川上産業で作られているのは、クッション材「プチプチ」。巨大なロールが所狭しと並べられています。

 川上産業は「プチプチ」の生みの親で、国内シェア6割、日本一の会社です。

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 そんな「プチプチ」が半世紀ぶりに進化していました。

川上産業の担当者:
「太い溝に切れ込みを入れると、手でスパスパと簡単に切れてしまうんです」

 進化した「プチプチ」、その名も「スパスパ」。

 ハサミで切ると曲がってしまったり、包むときにサイズが足りなくて失敗することも。

 しかし「スパスパ」なら、箱のサイズに合わせたあとそのまま手で切れば、ハサミいらずで時間の節約にもなります。

川上産業の担当者:
「『プチプチ』を手で切れたら、皆さんが楽に梱包していただけるんじゃないか。伸びやすい素材なので、そもそも手で切ることに向いていない」

 そこで、粒の間に溝を作れば手でちぎれるようになるのではと考えましたが、これまでの「プチプチ」では溝を入れるための、まっすぐな線が引けませんでした。

 ならば、粒を四角にすればと発案。整列した四角の間なら溝を作ることができ、縦でも横でも手でちぎることができるようになりました。

川上産業の担当者:
「粒が四角形なのでどうしても角から空気が抜けやすい、キレイな形になりにくいという特徴がありました。着想から発売に約17年かかりました」

 そんな「スパスパ」、梱包の時に異物混入対策でハサミを使えない食品関係や、フリマアプリの出品者など、業者や個人様々な人から需要があり、2021年の発売から半年でバンテリンドーム5個分の面積が売れたといいます。

川上産業の担当者:
「キレイに梱包できる、簡単に梱包できるという声をいただいております。あのスパっという感覚を、ぜひ皆さんにも体感していただきたいです」

「スパスパ」は通信販売や、一部のホームセンターで購入できます。