
三重県伊勢市に2022年5月にオープンした店が、「三角形」の大判焼を販売し、人気になっています。人気の理由は形だけではなく、地元で長年愛された老舗の味にもありました。
三重県の伊勢市駅前に、5月新しくオープンした大判焼きの店「山田三方(やまださんぽう)」。

この店の商品は一般的な丸型ではなく三角形です。
【動画で見る】型を特注した“三角形の大判焼き”…古くて新しい『三方焼』老舗かまぼこ店が新規事業として始め人気商品に

山田三方の担当者:
「オリジナルな形ができないかなということで。日本人っておにぎりもそうだけど、三角って身近な存在かなというのがあって」
他にはなかなか無いスタイルということで、特注して「型」を作ってもらったといいます。

1日およそ200個売れるという人気商品。理由は形だけではないようです。
購入者:
「結構あんこもずっしり入っていて、粒あん大好きで」
「山田三方」は「ひりょうず」でも有名な伊勢市の老舗かまぼこ「若松屋」が、新規事業として始めたお店。

山田三方の担当者:
「コロナ禍になって、時間が生まれた中で何か新しいことにチャレンジしようと」
これまでの食品づくりのノウハウを生かしつつ、何か全く新しいモノに挑戦できないかと考えたご主人。ヒントにしたのは、およそ40年前から地元・伊勢の人気店でありながら、2021年の春に惜しまれつつ閉店した「錦水橋(きんすいばし)」のたい焼きでした。

ここの粒あんに惚れ込んでいたご主人、何とかレシピを教えてもらえないかと頼み込み、1か月店に通って、あん作りの手ほどきを受けたといいます。

山田三方の担当者:
「たい焼きじゃないなというのが自分の中であって、もうちょっとフワッとした、しっとりした感じがほしかった。大判焼きのような、厚みのあるモノを作りたかったという感じですね」
あんこの小豆は北海道産の「きたろまん」を使用。つぶさないよう丁寧に炊かれた小豆の粒は、食感が楽しめる大きめサイズになっています。

斬新なスタイルながら、地元で長年愛されてきた老舗の味をしっかりと受け継いだ古くて新しい「三方焼」は、1つ130円です。