新型コロナやウクライナ侵攻で流通が滞り、リユース市場が活況となっています。2021年の市場規模は約2.7兆円とされ、今後も需要の拡大が見込まれています。

 リユース店の「お宝創庫」は、知立市で“工具”に特化した店「エコツール」を展開しています。業務用の道具が多くあり、客足が絶えません。背景には、工具の「資産価値」に注目した戦略がありました。

■資産価値が落ちない… 工具に特化した「エコツール」

 愛知県半田市に本社を置く「お宝創庫」は、グループ店を含めて全国に43店舗を展開しています。ゲームやトレーディングカードなど、いわゆるホビー系が充実したリユース店です。

「お宝創庫」は“工具”に特化した店「エコツール」を知立市で展開しています。

【動画で見る】ニッチな分野に商機見出す…“工具特化型”リユース店 オープンには緻密な戦略「資産価値が大きく落ちない」

 店内には、ボルト・ナットの付け外しや車のタイヤの取り付けにも使える「インパクトレンチ」に、「インパクトドライバー」や「草刈り機」など、一般家庭でも使えるものが揃っています。

 他にも、工事現場で使われる「コンクリートミキサー」や、大きなビルの床掃除などで活躍する「フロアポリッシャー」など、“業務用”も数多く並んでいます。

 エコツールが工具に注目した理由は「資産価値」です。

エコツールの統括責任者:
「リユースの文化が全くないところって何かなと考えた時に、単純に工具というのが思いついて。エンタメ商材というのは、どうしても人気が次に次にと移っていくんですけれども、(工具は)資産価値が大きく落ちない」

 ニッチな分野ではありますが、流行り廃りに左右されにくいところに商機を見出したということです。

エコツールの統括責任者:
「買いに来る方は、基本的には職人さんが一番多いかなと思いますね。(売る側は)今までは廃棄だったけれども、『引き取ってくれるんだったら買ってくれませんか?』という問い合わせは非常に多くて、企業系の方も多いです」

 企業や、いわゆるプロの人たちに重宝されていますが、最近は一般の人の利用もあるといいます。

70代男性:
「刈るやつね、庭の枯れ木を。あと剪定バサミとか、そういうのをちょっと見に来て。そう頻繁に使うわけじゃない、仕事としてやるわけじゃないもんで、趣味として使うだけ」

 DIYブームの上、プロ仕様の道具が手ごろに手に入るということで、買っていく人が増えていました。

「エコツール」は、2021年以降に愛知県内に4店舗を出店していて、需要はさらに高まっているということです。

エコツールの統括責任者:
「思ったよりも新品じゃなくてもいいという人が単純に多かった。もっともっと工具に限らず、リユースというものを広めるために、色んな商材にチャレンジしていけたらなと常日頃思っています」

2023年8月25日放送