3人が死傷する発砲事件が起きた岐阜市の射撃場で2023年11月6日、訓練再開の際に報道陣に向けて中指を立てるなどした自衛隊員が、一連の行為を認めていることがわかりました。木原稔防衛相は7日、記者会見で「厳正に対処する」と話しました。

 7日午前、会見で対応に追われた木原稔防衛大臣。

木原稔防衛相:
「不適切な行為を行った隊員がいたということ、大変遺憾に感じております」

 2023年6月、自衛隊員3人が死傷する発砲事件が起きた岐阜市の陸上自衛隊・日野基本射撃場。

 6日、事件後初めて射撃訓練を再開しましたが、そこに入る車両に乗った20代の男性隊員が、報道陣に向けて中指を立てる行為に及びました。

【動画で見る】防衛相「厳正に対処する」3人死傷の自衛隊射撃場で訓練再開日に隊員が“中指立て” 当初否定も一転認める

 さらに、訓練を終えて敷地から出る際には、中指を立てた隊員が今度はピースサイン。

 この隊員は、陸上自衛隊の聞き取りに対して「訓練前の指差し確認がそう見えたのではないか」と行為を否定していました。

木原稔防衛相:
「隊員が戻ってからですね、帰隊後に報道の記録映像を本人に見せつつ確認を行ったところ、これは事実であると」

 隊員は一連の行為を認め、動機については「冗談半分、軽い気持ちでやった」と語ったといいます。

 2023年6月、訓練中に当時18歳の隊員の男が自動小銃を発射し、隊員2人が死亡、1人が大ケガをする事件が起きた射撃場。事件後、初めて射撃訓練が再開された日に隊員が起こした不祥事に、木原防衛大臣は…。

木原稔防衛相:
「大切な仲間を失った自衛官候補生の発砲事件が6月14日にあったわけですが、不適切な行為を行った隊員がいたということ、そういう事実は大変遺憾に感じております。判明した事実に基づき、厳正に対処してまいります」

 この問題行為を受けて7日、射撃場では、訓練を知らせる赤い旗は上がっておらず、隊員の姿もありませんでした。約5か月ぶりに再開されたばかりの訓練は中止されていました。

 自衛隊員の信じがたい行為に市民は…。

男性:
「怒りを通り越して、何やってるんだっていう呆れたような気持になりました。厳しい措置を取ってほしいなと思います」

女性:
「信じられないです。ここの団地には迷惑はかかっていないですけれど、やっぱり教育ですよね、新人の隊員の方に対しての」

 陸上自衛隊は「隊員の指導を徹底した後に再度訓練を実施したい」としています。