岐阜県で活動する写真家が、一般の女性200人を撮影した写真展が名古屋市東区で開かれています。テーマは「撮られて輝く女性」です。

 名古屋市東区の「市民ギャラリー矢田」で6日から始まった写真展「『撮られることを文化に』体感型写真展」では、豊かな表情で写る女性たちの写真が飾られています。モデルはプロではなく、多くが30代から40代の普通の女性です。

 撮影したのは、岐阜県恵那市で活動する写真家の小木曽絵美子さんです。「撮られるを文化に」をテーマに、これまで1500人以上の女性を撮影してきました。

【動画で見る】“撮られて輝く女性”テーマに…普通の女性がモデルを務める写真展 女性写真家「自分の素敵な所を知って」

小木曽絵美子さん:
「写真を通して女性の方が魅力、自分の素敵なところを知ってもらうということが、その方の次の未来の無限の可能性を開いていくきっかけとか鍵だと思っているんです」

 小木曽さんが女性の写真を撮り始めたきっかけがありました。

小木曽絵美子さん:
「私自身、2人目不妊ですごく悩んでいた時に、自分自身に女性として価値がないと思っていた」

 不妊治療で辛い時期、プロに撮影してもらった写真を見て、自分の存在や魅力を受け入れられるようになったといいます。

 女性は撮られることでより輝く、そう信じ続けてきた展示会は多くの人の共感を集め、運営費を募るクラウドファンディングでは目標を上回る300万円以上が集まりました。

 会場には、撮られる経験で考え方が変化した女性も訪れていました。

40代女性:
「芸能人でもモデルでもないのに、そんなのして誰の役に立つんだろうとかすごく大きかったんですけど、今は『これは自分のための時間』だと自分も意識が変わって。自分が嫌いだった顔とかも、『この自分もいいな』と思えるようになった」

 3人の子どもを持つ40代の女性は、東京で撮影する夢を叶えました。

3人の子を持つ40代女性:
「子供も『カッコいいね』『かわいいね』と言ってくれるので、もっと自分に正直に、きれいになりたいと思ったらきれいになっていいし、素直に生きようと思いました」

 小木曽さんは今後も撮影を続け、撮られることをより当たり前にしていきたいと話します。

小木曽絵美子さん:
「女性がエステに行くとか美容院に行くのと同じくらい、撮られることが日常、その方の生活に入っているといいなと思って」

「妻」も「母」もいいけれど、私は「私」。写真を通して女性たちの輝きを支えています。

『「撮られることを文化に」体感型写真展』は3月10日まで、名古屋市東区の「市民ギャラリー矢田」で開かれています。