旧優生保護法の下で強制不妊手術…国から一時金支給認められた女性「ほっとしているが人生は元に戻らない」
旧優生保護法の下で行われた強制不妊手術の問題で、国からの一時金の支給を認められた名古屋市の女性が記者会見をしました。
旧優生保護法の下で障害者らが不妊手術を強制された問題で、去年4月、国は1人当たり320万円の一時金を支払う救済法を成立させています。
10月、救済法で一時金の支給が認められた聴覚障害のある名古屋市の70歳の女性が、10日に記者会見を行い、当時の状況や認定されたことへの思いを話しました。
支給が認められた女性:
「(一時金を貰えて)ほっとしていますが、私の人生は元に戻るわけではありません。私たちのした経験を他の人にも話して、勇気をもって(申請を)勧めていきたい」
厚生労働省によりますと、一時金の支払いが認められたのは、10月末までに全国で814件、愛知県では8件となっています。
愛知県弁護士会は、まだ一時金を申請していない人が多くいるとして、11日に無料の電話相談窓口を設けます。
この問題を巡っては、憲法に保障された権利を侵害されたとして、大阪や静岡などの8地裁と仙台高裁で、国に損害賠償などを求める訴訟が起きています。