東海ラジオの『ドラゴンズステーション』にOBの山崎武司さんが出演し、「最高のコーチ」について「実績があって、よく勉強して、よく観察する」と持論を披露した。

 山崎さんは「この3つを兼ね備えたコーチはなかなかいない」として「実績のある人は、大抵あとの2つが…。実績がない人は、あとの2つに賭けるしかないので…」と続けた。

 そして「すごい選手(だった人)は感覚で言う。しかし、感覚は自分だけのもの。『俺はこうやって打っていた』というアドバイスはできるが、感覚論で話しても選手には伝わらない」と話し、山崎さん自身も「言われて『えっ?』と思ってやっていた」ことがあったそうだ。

 現役時代に、去年亡くなった高木守道さん(往年の名二塁手で元中日監督)から「バットを縦に振れ」と言われ「どういう意味か分からなかった」ことがあったという。高木さんは「バットを貸せ」と言って、実際に「縦に振って」見せ、「ほら、できるじゃないか」と言ったそうだが、山崎さんがやろうとしてもできない。「その差は埋まらない」と思ったそうだ。

 山崎さんは「天才が凡人に、いくら感覚で言ってもわからない」と話したが、山崎さん自身は通算400本以上のホームランを打った実績のある選手で、決して凡人ではない。

 その点を番組パーソナリティから指摘されると「その(天才と凡人の)はざまでやってきたから、何となく天才の気持ちもわかる。どちらの気持ちもわかる。なので、自分は名コーチになれるんじゃないかなあと思う」と、冗談めかして締めくくった。