コロナ禍の中で、自分が本当にやるべきことは…。東京の早稲田大学の女子学生が、三重県桑名市で新たな一歩を踏み出しました。

 桑名市のヨガスタジオ。新人インストラクターの林凜華さん(19)です。

林さん:
「大学は早稲田です。4月から休学をして、ヨガインストラクターとしてやっていくと決めました」

 現在、早稲田大学の2年生。学生でありながらも桑名でヨガを教える理由は、新型コロナウイルスです。

林さん:
「感染が広がっててすごく不安だなと思ったし、オンライン授業を受けるのであれば、こちら(三重)で家族と一緒に過ごしながら受けたほうが安心なんじゃないかなと思って」

 中止となった去年の入学式、授業はオンライン…。思い描いていた東京での大学生活は、新型コロナで失われました。

林さん:
「すごく外国語を勉強したかったんですけど、動画だとコミュニケーションしたいのにできないっていうもどかしさがあって」

 4月2日、早稲田大学で2年ぶりに行われた入学式。翌日には新2年生のための式もありましたが、林さんは実家で家族と過ごしました。

ヨガスタジオの代表:
「びっくりしました。東京に旅立つ凜華ちゃんというので、みんなでどうやってお見送りしようかっていうぐらいだったので」

 新2年生になっても、楽しみにしていたドイツ語の授業はオンラインのまま。今年度からは休学して、1年という期間を使って見識を深めることに決めたのです。

 ヨガとの出会いは、大学受験を控えた2年前。自分で自分を追い詰め、心も体も疲れきっていた毎日から解放してくれたのがヨガでした。

 コロナ禍の中で、1人でも多くの人に心身の健康を保って欲しいと、インストラクターを志したのです。

林さん:
「もっと自分や周りの人にとって有意義な時間に出来たらなと思って。この経験を今後の大学の学問での学びに、どうしたらつなげていけるのかなって考えながら過ごしています」