新型コロナの影響で客足が減っている愛知のうなぎの一大産地・三河一色で、ライバル店同士がタッグを組んで、キャンペーンを始めています。

 三河湾に面する愛知県西尾市は、県内のうなぎ生産量の8割以上を占める「うなぎ養殖」の一大産地。天然に近い環境で水温やエサなど手間をかけて育てられた「一色産うなぎ」は、良質な脂が乗り皮も柔らかいことから、全国的に知られています。

 そのため、例年ゴールデンウイークの時期になると、県外から大勢の観光客が訪れていましたが…。

うなぎ割烹みかわ三水亭の総支配人:
「ご予約が少しずつ増えていたところが、キャンセルが入ったり。(県外からの予約は)緊急事態宣言が出たので『今回やめておきます』という方は多くいらっしゃいます」

 コロナの影響により去年は客足が半減。今年も予約は例年の7割ほどに留まっているといいます。そこで、4月から始めたのが…。

総支配人:
「お互いライバルというか、常に意識し合っている店舗ごとではございますが、こんな時はそんなことを言ってられません。みんなで力を合わせて、うなぎで地元を盛り上げていけたら」

 地元の人たちに一色のウナギをもっと知ってほしいと、市内のライバル店がタッグを組んだ「食べ回りのキャンペーン」。その中身は、食事をしてスタンプをもらうと、抽選でうなぎの蒲焼が当たるというもの。

 一色町にある「うなぎ割烹 みかわ三水亭」、「うなぎの兼光本店」、「うなぎ処いっしき」の3店舗で、うなぎ料理を食べスタンプを集めて応募すると、抽選でおよそ7000円相当の「うなぎの蒲焼セット」が当たるという期間限定のキャンペーンです。

 対象メニューの中には、すりおろした山芋とうなぎが乗った「うなとろ丼」や、「ミニまぶし丼」が1500円と、お値打ちな春の新作も。地元のお客さんは…。

地元客:
「いいんじゃないですか、食べ比べができて」

別の地元客:
「他の所にあまり行ったことがないので、行こうと思いました。、こういうキャンペーンがあるなら」

うなぎの兼光のマネージャー:
「(地元の人は)お店でうなぎを食べる機会はなかったんですけど、コロナの状況で遠出がしにくいということもありますので、地元の方に足を運んでいただけると非常にいいかなと思っています」