スペースジェット事業を事実上凍結した三菱航空機の親会社・三菱重工業は、航空分野での費用を大幅に削減し、今年の第1四半期は純損益で126億円の黒字を確保しました。

 2日に発表された三菱重工の今年4月から6月までの決算では、純損益は126億円の黒字で、去年の同じ時期の579億円の赤字から大幅に回復しました。

「三菱スペースジェット」の事業にかかる費用を、去年の688億円から10億円あまりにまで圧縮したほか、新型コロナから需要が回復しつつあり、製鉄機械関連の売り上げが増えたことなどが要因です。

 受注高は新型コロナの感染拡大前の2019年と同じ水準に戻ったということですが、変異したウイルスの再拡大への懸念から、三菱重工は今後の業績の見通しについて「楽観視していない」としています。