名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性が死亡した問題で、収容中の女性の様子を映した監視カメラの映像が、遺族に公開されました。

 12日、入管庁を訪れたのは、今年3月に名古屋入管で亡くなったウィシュマ・サンダマリさん(当時33)の遺族。

 入管庁は「保安上の理由」として拒否し続けてきた、収容中のウィシュマさんの姿を映したカメラ映像を遺族に公開しました。

 ウィシュマさんの死をめぐっては10日、入管庁が「最終報告書」を公表し、医療体制が不十分であったことや、職員の不適切な発言など、多くの問題点が明らかになりました。

 監視カメラ映像を確認した遺族は…。

ウィシュマさんの妹:
「お姉さんを助けることができたのに、犬のような扱いをしていました」

 遺族によると、映像にはカフェオレをうまく飲めずに噴き出したウィシュマさんを「鼻から牛乳や」と職員が笑う姿や、ベッドから落ちて自力で起き上がれず助けを求めるウィシュマさんに、職員がすぐに対応しない様子などが映っていたといいます。

 記録された映像は2週間分ありましたが、公開されたのは2時間に抜粋したもので、遺族は全ての公開を求めています。

ウィシュマさんの妹:
「お姉さんやお母さんにも、2週間分全部見せたい。人間としてではなく、動物として扱った姿がそこにありました」