新型コロナウイルスの感染状況に歯止めがかからない理由の一つに、第4波と第5波の大きな違いがありました。

 今、私たちは何をすべきか、コロナ治療の最前線に立つ医師にお話を伺いました。

藤田医科大学病院の岩田副院長:
「首都圏と同じようにやることをやるしかないと。腹を決めるところ」

 拡大傾向に歯止めがかからない新型コロナウイルス。藤田医科大学病院の岩田充永副院長が原因の一つと考えるのが、感染力が強いとされるインド由来のデルタ株です。

岩田副院長:
「感染力に関しては、デルタ株は別のウイルスと考えたほうがいいくらい感染力が高い。一定数の割合の人が命の危険にさらされる。そういう意味での恐ろしいウイルス」

 藤田医科大学病院では現在、中等症以上の患者用のベッド44床を確保していますが、そのうち15床が埋まった状態です。ベッド数に対し入院患者は3割ほど。しかし…。

岩田副院長:
「首都圏の医療者たちの話を聞くと、1週間で(病床が)一気に埋まったと聞くので、感染者の増え方によって(医療ひっ迫は)十分にあり得る。(入院患者の年代は)30代後半から50代が多くて」

 新型コロナ第5波の特徴は、比較的若い年代への感染が増えていること。

 第4波と第5波の感染者を年代別に表したグラフを見ると、第4波と比べ第5波は40代以下の若い世代への感染拡大が鮮明になっています。お年寄りへの感染が減っているのは、愛知県内の高齢者のおよそ8割が2度のワクチン接種を終えていて、その効果だとみられています。

岩田副院長:
「ワクチンを打ち終えてない若い世代でも、高齢者に比べると重症化する人は少ないが、一定数感染者がいれば重症化する人もいる」

 感染者増加の要因ともみられる人出の多くを若い世代が占めていて、岩田副院長は危機感を募らせます。

岩田副院長:
「大雨特別警報の時は『皆さん河川に近づかないように』と言わなくても近づかない。それと同じくらいウイルスが街にあふれているが、見えないから行ってしまう。自分の命の危険と向き合うなんて思わない(若い)世代の方が、生死と向き合わなければいけなかったりする」

 いつになったらこの状況が収まるのか。岩田副院長は新型コロナに対する意識の変容が必要としたうえで、ワクチン頼りの状況は続くといいます。

岩田副院長:
「ワクチン接種が進み、今感染の主体となっている(若い)世代の感染者がいなくなっていく。それが9月末くらいになれば良いなと」