3年前のドラフト会議で、ともに高校生ながらドラフト1位指名を受けた中日・根尾昂と広島・小園海斗。その2人は今、明暗が分かれている。

 14日、バンテリンドームで行われた中日対広島21回戦。この日、2番ショートで広島のスタメンに名を連ねた小園、一方で中日・根尾は午前10時には2軍の本拠地・ナゴヤ球場で汗を流していた。

 小園は4月22日のヤクルト戦で8番ショートで今季初のスタメン出場を果たすと、14日現在、109試合のうち79試合にスタメン出場し、打率.280を残している。

 一方の根尾は、開幕スタメンこそつかんだものの、67試合に出場し打率.169にとどまり、7月13日の試合を最後に今は2軍で汗を流す日々。1軍で通用する選手になるべく守備に打撃にレベルアップを図っている。

 小園と根尾の明暗について、野球中継の解説者でバンテリンドームを訪れた立浪さんに問うてみた。すると意外な回答が…。

「まだプロ3年目、根尾もいいものは持っている。何かをつかんだら分からない。まだまだここからだ」

 自身は高卒で開幕スタメンを果たすなど、1年目から結果を残し、22年の現役生活で数々の偉業を成し遂げてきた。しかし、その間に早咲きの選手、遅咲きの選手など様々な選手を目にしてきた。

 だからこそ、ハッキリと言える。“根尾はまだまだ3年目。これからが勝負”だと。

 今、2軍で積み上げている土台の上に大きな花が咲く日を期待している…そんな立浪さんからのエールに聞こえた。