名古屋市の河村市長が金メダルを噛んだ問題で、15日の市議会では議員から厳しい追及を受けました。まさに四面楚歌です。

 河村市長がオリンピックの金メダルを噛むという、前代未聞の不祥事からひと月あまり。15日の市議会では、議員から市長の責任を追及する質問が相次ぎました。

自民党の市議:
「今回の市長の不適切な行為に対し、(アンケートで)約6000人の方が『辞職すべきだ』とおっしゃっているのでありますから、まさにこれが直近の民意なのではないでしょうか」

河村市長:
「この度、私の不徳の致すところで、議会の皆さん、市民の皆さまに大変厳しいお叱りを受けとりまして、誠に申し訳なく心よりお詫び申し上げます。自省というか猛省というか、自戒が必要であると思っております」

「自省・猛省・自戒」…辞職すべきという厳しい追及に、強い反省の言葉を述べました。さらに、別の議員からも…。

名古屋民主の市議:
「市長が不祥事を起こして以降は、納得はできないけれど、苦情や抗議に適切に対応してきたにもかかわらず、その結果出てきたのがあの謝罪文です。どうやってモチベーションを保てばいいんですか」

 やり玉に挙がったのは、8月に市長が苦情などに対応してきた市の職員に宛てて送った手書きの謝罪文。その文字が「汚かったこと」について説明を求めました。

河村市長:
「謹んでお詫びを申し上げますという気持ちを込めて、活字の定型文ではなくて自分で自筆で書こうと思ったんですが、本当は清書せないかんやつだったんですけど、ちょっと手続きでそのまま出まして」

 こう話し、「下書きだった」と明らかにしました。

 そして、議会側の追及は河村市長が代表を務める「減税日本」の会派からも…。

減税日本の市議:
「今回の金メダル問題は、市長のハラスメントに対する認識の甘さに起因しており…」

 身から出たサビではありますが、まさに「四面楚歌」の河村市長。今回の議会に、市長給与3か月分、あわせて150万円を削減する条例案を提出していて、各会派がどのような判断を示すのか注目されます。