
「棋聖」「王位」「叡王」のタイトルを獲得した将棋の藤井聡太三冠が、三冠達成後、中三日で「棋王戦」の挑戦者決定トーナメントに挑みましたが、惜しくも敗れ、今年度六冠の可能性は消えました。
17日に行われた「棋王戦」の挑戦者決定トーナメント3回戦。相手は今年「名人」のタイトルに挑戦した若手実力者・斎藤慎太郎八段(28)です。
甘いマスクで『西の王子』と呼ばれ、藤井三冠同様、終盤力に定評がある人気棋士。今年の「叡王戦」では、藤井三冠と挑戦権をかけて戦いました。
藤井三冠にとっては三冠達成後初の対局。「年度内六冠」達成への第一歩でしたが、斎藤八段にペースを握られると、終盤も反撃をうまくかわされます。最後は見事に寄せ切られ、109手で斎藤八段が勝利しました。
斎藤八段:
「(叡王戦)挑戦者決定戦で負けてしまった時は、ちょっと中盤で悩みが多かった将棋だったので。本局は序盤をなるべく早めに指そうと意識していた」
棋王戦はベスト4まで進むと敗者復活戦がありますが、藤井三冠は3回戦で敗退したため、年度内六冠の可能性は消滅しました。
藤井三冠:
「ちょっとチャンスを作れなかったかなと思うので、実力をつけてまた来期頑張りたいと思います。これからも対局は続くので、体調に留意してやっていければと思っています」
※画像は日本将棋連盟提供