JR東海の金子慎社長が22日午後、定例会見に出席し、リニア開業について現時点では開業時期のメドは立っていないと話しました。

金子社長:
「19日に国の有識者会議において、大井川水資源問題に関する中間報告が取りまとめられました。地域の理解と協力を得られるよう真摯に努力をしてまいります」

 21日、斉藤国土交通大臣と面会した金子社長。リニアのトンネル工事で、大井川の水量が減ることを懸念する静岡県への対応について「地域の不安や懸念が払拭されるよう真摯な対応の継続を求めたい」と異例の口頭指導を受けていました。

 一方、国の有識者会議は、議論の並行線が続いていた川の水量については、「工事で出る湧水の全量を大井川に戻せば中下流域の流量は維持できる」とJR東海の主張を追認していました。

 2027年の東京・名古屋間の開業を目指しているリニア。これまでも「厳しい」としていたその開業時期について、22日の会見では…。

金子社長:
「今の時点で開業時期にメドが立ったということではありません。2027年が難しくなっているのは、静岡工区が着工できていないからなんですね。そこが全体の制約になっておりますので何とも言えない」

 着工ができていない静岡県を含む工区の工事が制約になり、現時点では開業時期のメドは立っていないと話しました。

「夢の超特急」の開業時期は、いつ見えてくるのか。JR東海は大井川流域市町の理解と協力を得て進めていきたいとしています。