5月11日、愛知県知立市の側溝で男性の遺体が見つかり、警察は遺体や現場の状況から殺人・死体遺棄事件として捜査を始めていますが、12日、遺体の身元が明らかになりました。

 警察によりますと、死亡していたのは岡崎市井田新町の無職・三浦正裕さん(29)です。司法解剖の結果、三浦さんの死因は失血死で、上半身や顔などには10カ所以上の刺し傷や切り傷があったといいます。

 また、10日午後5時前から11日午前5時ごろまでに殺害され、腕には抵抗したとみられる傷があるということです。

自宅近くの住民:
「(関わりは)全くないですね。(三浦さんは)町内会にも入ってないもんだから、全然わかりません」

別の住民:
「(三浦さんは)全然知らないですね。(周辺では)特に騒音とかも聞いたことないです」

 警察や消防、目撃者への取材で、遺体発見当時の状況が徐々に明らかになってきました。

 通報した人が最初に目撃したのは、側溝に左前のタイヤが脱輪した車でした。その前方には2つの大きな血痕と複数の小さな血痕があり、大きな血痕の間には、引きずったような跡があったといいます。

 また、捜査関係者によると車の中にも血痕があり、車のすぐ近くの側溝の中で遺体が見つかりました。

 三浦さんの遺体が見つかった側溝は、深さ30cm、幅30cmほどとみられ、人の体が横向きでギリギリはまるぐらいの大きさのように見えます。

 遺体は上半身が裸で、側溝の中で身体を横向きにした状態で見つかったということです。その上には、鉄製の側溝の蓋や草花や土が被せられていました。

 大量かつ広い範囲に残された血痕と、遺体を隠すかのような工作…。警察は、犯人が強い殺意を持って殺害に及んだうえ、発見を遅らせようとした可能性もあるとみて捜査しています。