農家「昔から“あって当然”だと…」農業用水止まり稲の葉先は黄色く変色 田植えから1週間たった田んぼの今
愛知県豊田市の取水施設で起きた大規模漏水問題では、東海農政局は5月中には農業用水を供給したいと話していますが、田んぼがますます干上がってしまうことが懸念されます。
豊田市福受町で農家を営む野田さんの田んぼでは水がないどころか、田んぼのいたる所に深い亀裂が入っています。とても「水田」とは呼べないような光景が広がっています。
1週間前の田植えの時には青々としていた稲は、葉先が長さ数センチにわたって黄色く変色して枯れ始めています。22日夜はこの辺りも雨が降りましたが、田んぼの真ん中あたりはかなり地面が固くなっています。
23日は日差しが照りつける暑さの中、田んぼの乾きはさらに進んでいて、同じ状態が1週間程度続いています。
Q.本来はどのように水を供給しますか?
野田さん:
「パイプラインになっていますので、給水口をひねれば水が出るはずなんですけど、今は出ない状態。本来は器具を使わないと開かないものですが、圧がないので手で開けたり締めたりできちゃう状態です」
Qどれくらいで限界になりますか?
野田さん:
「この天気と風だと3~5日、1週間は耐えられないと思います。10年以上携わってきて、こういったことは初めてです」
Q.もし稲が耕作できなくなったらどうしますか?
野田さん:
「他の農家さんは今の時期だったら大豆をまくことが間に合うので、大豆に切り替える方もみえますけど、この状態から大豆に切り替えようとはなかなか思えないのが気持ち的にあります」
Q.地元農家にとって明治用水とはどういった存在ですか?
野田さん:
「農業にとってはなくてはならないものですし、昔からあって当然、当たり前だと思っていたので、今の時期に水がなくなるというのは考えられないですね」