この夏は政府が全国に節電要請を出しています。新たな戦力となるのでしょうか、愛知県武豊町で新しい火力発電所が運転を始めます。

 名古屋のパチンコ店。夜になると、店の照明の一部をオフ。これまでネクタイ着用だったスタッフはポロシャツに着替え、エアコンの設定も例年よりも一度高く設定しています。

ZENTの担当者:
「企業としてできる範囲のところは、いろいろ模索をしながら取り組んでいきたい」

 目的はもちろん節電です。政府は7月1日「全国節電要請」を発令。熱中症の心配もある中、無理のない節電を呼びかけています。そんな節電の夏に、東海3県には新たな戦力が…。

 14日に公開されたのが、中部電力が出資するJERAの武豊火力発電所5号機。高さ40メートル、全長600メートルの巨大施設に保管されているのは、燃料となる石炭の山です。

 1基として国内最大級・およそ240万世帯分の電力を供給できます。

 脱炭素の流れの中、世界では「環境にやさしくない」との批判も受ける石炭火力発電ですが…。

(リポート)
「武豊火力発電所では、石炭に加えて木材からなるバイオマスも燃料として使います。この辺りは木の匂いが充満しています」

 石炭とあわせ間伐材なども燃料に使うことで、CO2排出量を年間およそ90万トン減らすことができるとアピールしています。

武豊火力発電所の所長:
「107万KWを安定して供給することで、電力ひっ迫に貢献していきたい。冬場の需給の厳しい時はフルパワーで運転できるように」

 この発電所の運転開始は8月5日の予定で、夏以上に厳しい電力需給が見込まれるこの冬にも活躍が期待されます。