入管の施設でスリランカ人女性が死亡した問題を巡り、遺族らが検察審査会に審査を申し立てました。

 遺影を抱えて歩く外国人女性たち。スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)の遺族らです。

 5年前、留学生として来日したものの不法滞在となったウィシュマさん。名古屋入管の施設に収容中だった2021年3月、体調不良を訴えた後亡くなりました。

 ウィシュマさんの死を巡り、遺族らは「適切な医療措置を講じず、死亡しても構わないという未必の故意があった」として、2021年11月に当時の入管の局長らを殺人容疑で刑事告訴。

 しかし、名古屋地検は2022年6月に「死因が特定できず因果関係が分からない」として「嫌疑なし」の不起訴処分としていました。

 起訴を求める遺族らは8日、処分が適切かどうかを判断する検察審査会に審査を申し立て。国民から選ばれる11人の審査員に委ねることにしました。

妹・ポールニマさん:
「ちゃんとビデオを見た上で審査してくれると思うので、検察審査会には強く期待しています」

 25日に日本での在留期限を迎える妹のポールニマさん。真相究明のため今後、短期滞在の在留資格を更新して検察審査会の判断を待つとしています。