愛知県蒲郡市では、新型コロナのオミクロン株に対応したワクチンの集団接種が、対象を12歳以上に拡大して行われました。このワクチンを接種した12歳の子供と親に副反応について話を聞きました。

 愛知県蒲郡市の「ホテル竹島」では10月1日、オミクロン株対応ワクチンの集団接種が行われていました。

 この会場では、ファイザー製のオミクロン対応ワクチンも用意されていて、県内でいち早く接種年齢を12歳からに設定し、事前予約していた10代の子供たちも接種に訪れました。

【動画で見る】初めて大人と同量打った12歳女の子の“副反応”は…『オミクロン株対応ワクチン』 10代への接種も進む

高3の男子生徒(17):
「もうすぐ受験が近いのでコロナにはかかりたくないなって。従来のは1回(コロナに)かかったことがあるんですけどオミクロンだったので、オミクロン対応というのは結構安心感は違いますね」

 接種対象の最年少・12歳の女の子は、父親と一緒に接種しました。

小6の女子児童(12):
「コロナとか今感染が拡大しているから、オミクロン(対応)のワクチンを打てたから少しは安心かなと思いました」

 感染の主流となっているBA.5にも一定の効果が期待されるオミクロン対応ワクチン。このタイミングでの接種を活用する親子連れの姿も目立ちます。

母親:
「今流行っているのがオミクロン株ということなので、それに対応したワクチンが良いかなと思いました。(コロナに)かかったとしても症状が軽くなるならいいかなと思って」

小6の女子児童(12):
「学校でも流行っているから、コロナの心配が少なくなります」

 しかし、心配事は感染だけではありません。

小6の女子児童(12):
「副反応が、ちょっと熱が出たりするのが怖いです」

母親:
「12歳で大人と同じ量になったので、ちょっと副反応が怖いなと思いますけど、前回は何ともなかったので…」

 11歳以下の接種では、有効成分の量が12歳以上の3分の1。今回から大人と同じ量を接種する12歳の子の親からは、副反応に少し心配する声も聞かれました。

 接種から2日経った10月3日、取材した親子に副反応について聞きました。

小6の女子児童(12):
「その日は何もなかったけど、次の日の午後から37.2度くらいの熱とだるさが出ました」

 1回目と2回目には見られなかった「発熱」の症状は、今回初めて出たといいます。

小6の女子児童(12):
「もう微熱もなくなって、(腕を)触ると痛いくらいです。前まではオミクロン株は怖かったけど、少し安心感があります」

母親:
「かなり心配はありました。普段と変わりなく元気なので良かったなと思います」

 10月1日に接種した別の子供にも、副反応について聞きました。

 12歳の女の子は1回目と2回目は発熱などはありませんでしたが、今回は接種翌日の2日に38.1度の発熱、そして頭痛とだるさがあり、解熱剤を飲んで3日に平熱に戻ったといいます。

 12歳の男の子は、1回目と2回目は腕の痛みはあったものの、発熱などはなかったそうです。しかし10月1日の3回目接種では、2日に38.5度の発熱とだるさ、3日も熱は少し下がったものの37.8度で、学校は休んだそうです。

 女の子、男の子のいずれも副反応とみられる発熱がありました。

 副反応に個人差はありますが、「オミクロン株対応ワクチン」について、厚生労働省は次のような副反応が確認されていると発表しています。

・注射した部分の痛みや頭痛

・倦怠感や発熱

 ほとんどは症状も軽く回復していることから「重大な懸念は認められない」としています。

 ただ新しいワクチンのため「明らかになっていない症状が出る可能性がある」として、「気になる症状があればかかりつけ医などに相談を」と呼びかけています。

 また、12歳からは接種する有効成分の量は大人と同じ量になり、どのような影響があるかはまだわかっていません。