11日から「全国旅行支援」が始まりました。新型コロナの水際対策も大幅に緩和されました。東海3県の旅館や空港でも早速、変化がみられました。

 三重県の鳥羽湾が見渡せる客室がある、老舗旅館「戸田家」。11日午後2時過ぎ、宿泊客がチェックインすると、手渡されたのは3000円分の「地域クーポン」。この日から始まった「全国旅行支援」を利用しての宿泊です。

奈良から来た客:
「割引があったので、それに合わせて来ました。(Q.クーポン券はいくら分ある?)1万5000円分。お土産買ったり、今からちょっと考えようかなと思っています」

岐阜から来た客:
「最初知らなかったんですけど、予約した時は。値打ちに来られるのでありがたいです」

 平日に交通付きのプランで利用した場合、地域クーポンを含め最大で1万1000円分の割引となる「全国旅行支援」。この旅館では、露天風呂が付いた部屋の場合、1泊1人当たり2万3000円ほどのところ、実質およそ1万2000円で泊まれるとあって、予約の電話が相次いでいるといいます。

戸田家の寺田社長:
「施設への問い合わせが非常に多くございますので、担当者が大変忙しい思いをしております。ほぼ9割以上のお客さまが(全国旅行支援を)ご利用いただいているんだろうなと思います。全国からの問い合わせを結構いただいております。非常にありがたいことでございます」

 11日の客室予約率は9割以上。これまでの3倍ほど増えていて、ほとんどが全国旅行支援を利用しているといいます。また、もう1つ期待しているのが…。

戸田家の寺田社長:
「従来のお客さまが戻っていらっしゃるんだろうなと思います。特に台湾、香港、東南アジア、ヨーロッパの方々も出かけていただけるのではないかと思っています」

 11日からは新型コロナの水際対策が大幅に緩和。入国者数の上限が撤廃され、個人の外国人旅行客の入国も解禁。さらに、アメリカや韓国、台湾など68の国や地域からの短期滞在者は、ビザが免除になりました。

 中部国際空港には11日午前、台北からの便が到着。早速個人の旅行客の姿がありました。

台湾からの男性旅行客:
「3年ぶりくらいやな。名古屋城とか大須観音とか明治村とか(行く)」

台湾からの女性観光客:
「友達が安城に住んでいますので。(Q.何年ぶり?)2年ちょっと。昔はよく1年に3回4回(来てた)。ずっと待ってた」

女性観光客の友人:
「2年ぶりです。私も2年(台湾に)帰っていない。今回はたぶん(滞在が)長いので、うちに泊まります」

 台湾の人たちに向けた旅行会社は、これから訪日客はどんどん増える見込みだといいます。

富可旅行社の担当者:
「どんどん忙しくなると嬉しいです。もう2年間くらいお金を稼げていないですから。一番多いのが月末。台湾の方も様子を見てから参加しますので」

 入国制限の緩和と外国人旅行客。空港側も年末に向けた国際線の賑わいに期待を寄せています。

中部国際空港の担当者:
「コロナ前のピーク時の便数と比べますと、まだ便数的にも旅客数的にも1割届かない水準です。この年末に向けて、もしくは来年に向けて、確実に今までと違うレベルで伸びていくのではないかなと大いに期待しております」