トヨタ自動車は24日、中国向けの新型のEV=電気自動車を発表しました。手を組んだのは、かつてはトヨタ車そっくりと揶揄された中国メーカーでした。

 トヨタ自動車は24日夜、中国向けの新型EV「bZ3」を発表しました。発売時期は未定としていますが、トヨタとしては初めてのセダンタイプのEV投入で、最大の市場・中国での品ぞろえを拡大します。

 そのため手を組んだのが中国のEVメーカー「BYD」です。bZ3はトヨタとBYDの共同開発。BYDの電池を搭載し、1回の充電で600キロ以上走行できるとしています。

 BYDは、携帯電話用の電池の製造から自動車業界に進出したEVメーカー。

 かつては、そのデザインが「カローラそっくり」などとと揶揄されていましたが、それから10年あまり、安くて性能のよい電池を武器に成長を重ね、最近はデザイン性もぐんぐん向上。

 アメリカのテスラとEVの販売台数世界一を競うほどになり、来年には日本でもSUVなど3車種の販売に乗り出すと発表しています。

 EVでの出遅れを指摘する声もある中、2030年までに世界で30車種を投入すると表明しているトヨタ。とくに競争の激しいEV先進国・中国で、地元メーカーの力を借りて巻き返しを図ります。