新型コロナの影響で制限を受けていたものの一つが、学校の調理実習です。名古屋の私立高校では、3年ぶりに通常通りの授業が行われました。

 名古屋市千種区の椙山女学園高校。調理実習のテーマは「だし」。かつおだしなどを扱う会社の工場長を講師に招き、本格的なだしの取り方を学んだ上で、だし巻き卵と雑煮を作ります。

 コロナの感染拡大を受け、この学校でも調理実習を行う事自体難しい状態が続いていました。

教師:
「コロナ禍だとなかなか生徒が食材に手を付けてというのが難しかったので、私たち教員がデモンストレーションとして見本を作って」

 2020年は、生徒自身の調理実習は完全に中止に。教師のデモンストレーションで、匂いや音を感じてもらっていたといいます。

 感染が落ち着いてきた今年度に入り、コロナ禍前とほぼ変わらない調理実習に。生徒4人で調理台を囲み、必要な会話は自由にしながら実習を進められるようになりました。

教師:
「今ももちろんアルコール消毒やゴム手袋というのは変わらないんですけど、少しずつコロナ前の状態に戻るように、対策を立てながらやっているという形です」

 完成後の試食も、密を避けるために場所を2つに分けながらも、「黙食」ではなく生徒が自由に会話をしながら食べていました。

生徒:
「最初からだしをとるのは初めてだったから、できてよかったです」

別の生徒:
「みんなとこうやって話して食べる機会が少なかったので、それが調理実習でできるので楽しいなと思います」

教師:
「実際にやれるというところも大きいですし、今回であれば家だとどうしても時短で顆粒だしのものを使ったりするので、実際に食べてみたらこっちの方がおいしいとか、そういうことに気付いてもらえるのは私たち的にも良かったかなと思います」