名古屋市港区の公園で11月19日、側溝の蓋やテント用の重りがなくなっているのが見つかりました。この公園では、10月から金属製の備品が盗まれる被害が相次いでいます。

 名古屋市港区の戸田川緑地。

戸田川緑地管理センターの管理課長:
「今は危ないので蓋はしてありますけど、ここの場所になります」

 19日昼前、職員が見つけたのは蓋が無くなった側溝。「グレーチング」と呼ばれる鉄製の蓋7枚が、何者かに盗まれていました。

 さらに、すぐ近くに置いてあったテントを固定するための重りも無くなっていました。

(リポート)
「こちらは今回盗まれたテント用の重りと同様のものなのですが、実際に持ってみますと相当重いです」

 重りは鉄製で1つおよそ20キロ。無くなったのは220個で、重さは合わせて4.4トンにも上ります。

 11月15日の朝に職員がパトロールした際には、現場にあったという大量の蓋と重り。被害額はおよそ225万円に上るといいます。

 この公園や周辺では、10月30日から11月8日かけて、4回で合わせて17枚の側溝の蓋が盗まれる被害がありました。

 11月14日には、キャンプ場の炊事場から18個あった真鍮製の水道の蛇口が根元から無くなる事態も。一体なぜ、金属製の備品ばかり狙われるのでしょうか。

 鉄スクラップ1トン当たりの価格の推移。日本鉄リサイクル工業会によりますと、新型コロナによる原料の調達難などで、2020年後半から価格が高騰。

 2022年4月には6万5000円近くと、2019年10月と比べ3倍以上に。その後やや下落したとはいえ、10月は3年前の倍以上となっています。

 犯行の背景には、こうした理由があるのでしょうか…。

公園の利用者:
「やっぱり怖いなと思って」

別の利用者:
「治安の悪い所ではないけどね」

 名古屋市は被害届を提出。警察は連続窃盗事件として捜査しています。