国は年明けも実施するとしていた全国旅行支援について、1月10日から再開すると発表しました。年末年始の旅行などの予約状況を取材すると、その動きが活発になっていることがわかりました。

 愛知県岡崎市の観光地「岡崎城」。ここで13日に行われたのが、観光をPRする武将隊が参加した「すす払い」です。刀ではなく長さ5メートルの竹ぼうきを振り上げ、1年の汚れを払い落としました。

 名古屋市東区の徳川園で行われたのは伝統の門松づくり。150年の歴史を誇る老舗の職人が「松竹梅」にちなんだ材料を巧に組み上げ、高さ3.5メートルの大きな門松が完成しました。

【動画で見る】ホテル「追い風に」全国旅行支援の再開発表受け期待の声 年末年始の旅行予約が前年比1.3倍の代理店も

 各地で年末年始の準備が進んでいますが、街の人は…。

男性:
「実家の親と三重県のVISONの方に旅行する予定です。去年はコロナの関係もあったので、行ったのは実家だけですね。(年末年始の旅行は)2年ぶりくらいかもしれないですね」

女性:
「来週東京にライブ(見に行く予定)があって、全国旅行支援をなんとか母に取ってもらって。もともと往復新幹線と宿泊のホテルで大体3~4万円するんですけど、1万5000円くらいで収まった」

別の男性:
「行けたら沖縄とかに行きたいですけど。補助金出たりとかそういうのもあるので調べてはいるんですけど」

 この年末年始は旅行に行くという声が多く聞かれました。さらに、これまで10回以上も全国旅行支援を利用しているという女性は…。

女性:
「(12月)27・28日の全国旅行支援が使えるギリギリの時に1泊を予定しています」

 実際、年末年始の旅行の予約状況はどうなっているのか、愛知県日進市の旅行代理店を訪ねました。

シティツアーズの取締役:
「年末年始の予約状況といたしましては、昨年に比べると売上で130%弱ほどに上がっております」

 旅行の予約が前の年の1.3倍に増加。今年は去年までと明らかな違いがあるといいます。

シティツアーズの取締役:
「去年・一昨年と圧倒的に違うのは、今年度の年末年始といわれる期間は、海外旅行のご予約が全体の数としては少ないんですが、お客さまからご頂戴できるような状況にはなってきたなと」

 去年の同じ時期は全くなかった海外旅行の予約が、この年末年始はすでに30件入っていました。

 実際、日本人の海外旅行の定番・ハワイでは、11日に開かれたホノルルマラソンに日本人が5000人以上も参加。コロナの影響で去年の日本人参加者は180人でしたが、水際対策の緩和によって大幅に増えていました。

 年末年始の旅行をめぐる活況は、名古屋のホテルでも…。平日にもかかわらず、多くの人で賑わっていたのは名古屋マリオットアソシアホテル。

 レストランはコロナ禍前の水準以上のにぎわいとなっているそうですが、宿泊予約も好調だといいます。

名古屋マリオットアソシアホテルの広報担当者:
「こちらが年末年始ファミリーの方を中心に人気の高い和室のスイートルームでございます。(年末年始は)コロナ前と比較しても95%くらいまで戻っております。皆さんが外泊しようという風にお気持ちが変わってきているかなと」

 この年末年始の客室稼働率は85%以上と、コロナ前に近い水準にまで回復する見込みで、30%台だった2年前の年末年始から大幅に回復していました。さらに…。

名古屋マリオットアソシアホテルの広報担当者:
「ご宴席に関しましては、12月と1月でコロナ前の大体9割ほどまで件数が戻っております。3年ぶりにクリスマスディナーショーを、ホテル主催のものを開催することになりました」

忘年会やディナーショーなどで使う宴会場の予約も順調で、コロナ前の9割ほどの水準になっていました。

 13日、全国旅行支援をめぐる気になる発表が…。

斉藤国交相:
「年明け以降の全国旅行支援については、1月10日火曜日から実施することといたします」

 年明け以降の全国旅行支援を1月10日から実施すると発表。旅行代金の割引率は現在より引き下げられますが、ホテル側も期待を寄せていました。

名古屋マリオットアソシアホテルの広報担当者:
「旅行支援の割引率は下がるように聞いておりますけれども、国や自治体からそういった支援がされるということで、追い風かなという風にありがたいと受け止めております。ウィズコロナをホテルスタッフも楽しんでお迎えしたいと思っております」