実の娘にわいせつな行為をした罪に問われ、差し戻し審で逆転無罪となっていた男性の2度目の控訴審で、名古屋高裁は差し戻し審の無罪判決を支持し、検察側の控訴を棄却しました。

 三重県内の30代の男性は2019年、自宅で寝ていた当時14歳の実の娘の下半身を触るなどした準強制わいせつの罪に問われ、一審で実刑判決を受け、その後名古屋高裁が「被害者の供述の信用性について審理が不十分」として審理を差し戻しました。

 差し戻し審で津地裁は、「被害者の供述の信用性を補強する客観的事実も見当たらず、合理的な疑いが残る」として、2022年5月、男性に無罪判決を言い渡し、検察が控訴していました。

 18日、2度目となる控訴審で、名古屋高裁は差し戻し審の無罪判決を支持し、検察側の控訴を棄却しました。

 判決を受けて、男性の弁護士は「証拠を見て真実を追求してくれた裁判官に感謝したい」とコメントしています。