この冬一番の強い寒気で、東海3県では25日、三重県を中心に各地で大雪となりました。各地でスリップによる事故や道路の渋滞などトラブルも相次ぎました。

 日本列島を襲った「最強寒波」。東海3県は今シーズン一番の冷え込みとなりました。

 最低気温氷点下3.8度を観測した名古屋市で話を聞きました。

女性:
「私はあんまり寒がりじゃないんですけど、今日は寒いです」

男性:
「めちゃめちゃ寒いですね。5枚ぐらい着ています」

(リポート)
「午前7時30分の岐阜市の長良橋です。足元は凍ってしまってツルツルになっています。(自転車を見て)今ちょっとふらつきましたね。足をついて自転車を運転しています。途中で自転車を降りる人もいます」

【動画で見る】スリップ事故が400件以上…『最強寒波』で東海3県は三重を中心に大雪 進めない車などで大渋滞の国道も

高校生:
「ちょっと危ない感じがします。怖いです」

 雪や路面の凍結により、各地でスリップ事故も相次ぎました。愛知県常滑市では、大型トラック2台と普通乗用車が絡む事故が発生。幸い、ケガ人はいませんでした。

(リポート)
「雪の影響でしょうか、車が進行方向の反対側に向いています。その影響で現在、車が立ち往生している状況です」

 弥富市では、スリップした車が一時道路を塞ぎましたが、大人4人でおよそ15分かけて押し、なんとか無事に戻すことができました。

男性:
「色んな方に迷惑をかけてしまいました。スリップを経験したのが初めてだったので怖かったです」

 この雪で、三重県内で324件、岐阜県内では134件のスリップ事故が起きました。

 雪は通勤や通学だけでなく、店舗の営業にも影響を及ぼしました。

太平タイヤの店長:
「雪が氷になっている感じで、雪かきというより氷かきみたいな感じです」

 名古屋市中川区のタイヤショップでは、開店前に従業員総出で準備に当たりました。

太平タイヤの店長:
「この辺が軽自動車用のコーナーになるんですけど、代用品で何とかご紹介させてもらっています。駆け込みの方が結構みえて、スタッドレスの商品もなくなりつつあります」

 影響は空の便にも出ました。中部国際空港は滑走路が一面雪に覆われ、早朝から除雪作業が進められましたが、国内線の29便が欠航となりました。

女性客:
「宮崎便。たった今欠航になったので、次の飛行機に乗るように手続きをしました」

別の女性客:
「福岡便です。姉が今日手術するので、それに間に合うように帰る予定だったんですけど、欠航になっちゃって。高齢の母だけなので、付き添いがちょっと心配なので」

 今回、特に大雪に見舞われたのは三重県です。

 積雪は、午前11時に四日市市で21センチ、津市は1月としては過去最高の11センチを観測しました。

男の子:
「こんなの何年ぶりだから。雪で穴が見えなくなってはまったりして、足が抜けなくなったりする」

女の子:
「雪かきが大変で、腰がギクっていきそうな気がして」

 津市内の小学校は、グラウンドが真っ白に染まり、静まり返っていました。

養正小学校の校長:
「6時の時点で大雪警報が出ておりましたので、各家庭に休校の連絡をさせていただきました。私は37年間教員をやらせてもらっていますけど、大雪で休校になるのは初めてです」

 三重県では広い範囲で大雪警報が発表され、県立高校や公立の小中学校など576校が休校に。中でも津市では公立の小中学校が全校が休校となりましたが、連絡に気付かず子供が登校し、迎えに来る保護者の姿も見られました。

母親:
「いつもは緊急の連絡があるとメールがまわってくるんですけど、私がそれをすっぽかしてしまって」

娘2人:
「せっかく来た意味がなくなった」
「残念。雪だるま作るー!」

 三重県亀山市を通る国道306号線では、大渋滞が発生しました。

(リポート)
「路面がカチカチに凍っていまして、この先ずっと車の列が連なって大渋滞が発生しています」

 タイヤが空回りし進めなくなった車などで、1時間に2キロほどしか動きません。

(リポート)
「取材のために菰野町へ向かっているんですが、亀山市内で車が完全に止まってしまいました」

 雪がひどくなったため、記者を乗せたタクシーも急きょタイヤチェーンを着けました。

 その頃、記者が取材するはずだった菰野町のリゾート施設「アクアイグニス」では、営業に向け、膝上まで積もった雪を掻き出したり溶かす作業を続けていました。

アクアイグニスの広報:
「店舗前の雪を除雪しています。ホースの中に温泉を流して、ウッドデッキに積もった雪を溶かしています」

 事故や交通機関の乱れなど、大きな影響が及ぼした寒波。気象台によりますと、東海3県の雪のピークは既に過ぎましたが、三重県の北中部には25日午後7時半現在も大雪注意報が出ています。