将棋の藤井聡太五冠が、最年少「名人」挑戦をかけた大一番、順位戦A級の棋士が一斉に戦う最終局に挑んでいます。

「将棋界の一番長い日」、伝統と格式のある名人への挑戦者が決まることから、そう呼ばれている順位戦A級の最終局。

 A級に在籍するトップ棋士10人が一斉に対局し、リーグで首位になると渡辺明名人への挑戦権を獲得します。

 2日、藤井五冠は稲葉陽八段(34)と対局し、連勝が続いている先手番で戦型を「角換わり腰掛け銀」としました。

 名人の最年少記録は谷川浩司十七世名人の21才2か月で、7月に21歳となる藤井五冠が記録を更新するには、今期がラストチャンスです。

 藤井五冠はここまで6勝2敗でリーグトップですが、そこに立ちはだかるのは今期の竜王戦でも戦った広瀬章人八段です。同じく6勝2敗で、両者が共に勝つとプレーオフになります。

 藤井五冠と広瀬八段が共に負けた場合は、現在5勝3敗の棋士にもチャンスが生まれ、最大5人でのプレーオフにもつれ込む可能性もあります。

藤井五冠(前夜祭):
「自力という形で最終局を迎えることができたんですけど、今まで通り集中して対局に臨めればと思っています」

 順位戦の持ち時間は6時間で、深夜にかけて全対局の結果が出る見通しです。

【動画で見る】「最年少名人」へ大一番…順位戦A級の最終局 藤井五冠が稲葉八段と対局 先手番で“角換わり腰掛け銀”に