東海地方は12日から13日にかけて黄砂が飛来し、幼稚園で園児の外遊びの時間を短縮したり、自動車販売店で洗車に追われるなど、各地で影響が出ました。

 13日朝、山々が白く霞んだ岐阜県高山市。14日からの春の高山祭の準備が進む「古い町並」では、車や橋の欄干に黄砂とみられる汚れが付着していました。

男性:
「フロントガラスが埃っぽい、砂っぽい感じだったですね。ワイパーやったらザーっとくもった感じ」

 12日、東海3県に飛来した黄砂。13日朝も午前9時ごろに、名古屋・岐阜・津のそれぞれの気象台で確認されました。

女性:
「洗濯物が外に干せなくなるのが困りますね」

タクシーの運転手:
「ご覧のように真っ黄色になりますね。仕事が増えます」

(リポート)
「午前8時の津市内です。山が白くかすんで見えます。さらに遠くの山は、その姿を確認することができません」

【動画で見る】自動車販売店「今日中に洗車終わるかな…」黄砂で展示車に汚れびっしり 幼稚園では外遊びの時間短縮

 三重県津市の幼稚園を訪ねました。

保育士:
「遠い所から黄色い砂がいっぱい飛んできて、くしゃみが出たり咳がいっぱい出たりすると思いますので、水筒でお茶を飲んで、喉をカラカラにしないように気を付けてください」

 黄砂もなんのその、園児たちはグラウンドを駆け回ったり、遊具で遊んだりと元気いっぱいですが…。

大川幼稚園の園長:
「きょう午前中も本当は様子を見ようかと思っていたんですけど、年少さんは入園したてで結構泣いちゃっていましたので、外に出ようということで」

 苦渋の判断で、普段より10分短い、20分限定にして外遊びを実施。園児たちも黄砂でストレスを感じているようでした。

園児:
「ちょっとしか遊べなかったから残念」

別の園児:
「もっと遊びたい、遊びたい!」

大川幼稚園の園長:
「子供たちのストレス発散にはお外遊びが一番好きな遊びではあるので、できることなら気兼ねせずにお外には出してあげたいですね」

 外に出なければならなくなった人たちもいました。

(リポート)
「名古屋市天白区の自動車販売店です。車はボンネット一面に砂が付いてしまっています。どこを見ても汚れています。さらに荷台を見てみますと、黄砂でしょうか、黄色い砂が積もってしまっています」

 自動車販売店の屋外に展示されたおよそ20台の車。1週間ほど前に洗車したばかりだったそうです。

エムズオートの担当者:
「昨日の雨では気付かなかったんですけど、今日の朝出社してこの状態だったので結構ひどいですね。すぐ洗車しないといけないなと」

 朝から洗車の作業に追われますが、なかなか汚れが取れないようです。

エムズオートの担当者:
「雨で濡れちゃって乾燥してしまうと、結構取りづらいです」

 粘土質を含む黄砂は、洗い流すのが大変だということです。そうなると、頼みたくなるのが洗車のプロ。

(リポート)
「愛知県東郷町のショッピングモールです。ここでは駐車場で洗車をしてくれるサービスがあります」

 訪ねたのは、洗車サービスを提供する「デリバリーウォッシュ車美」。特殊な洗剤で、黄砂などの汚れを浮かせてきれいにするといいます。

デリバリーウォッシュ車美の担当者:
「(予約は)通常と比べると少ないですね。『黄砂が飛び終わってからもう1回来るね』というお客さまが何人かみえたんですけど」

 普段は1日当たり平均15台の予約がありますが、13日は昼過ぎまででわずか4台。黄砂が続く状況ではむしろ客足は遠のいていましたが、週末は天候次第で1日20台ほどの予約を見込んでいるといいます。

 様々な影響が出ている今回の黄砂。東海3県ではピークを越え、14日午後には収まる見通しです。