車の保有をめぐって、三重県鈴鹿市に住む親子に生活保護の支給を停止したのは違法だとして、津地裁は市による停止処分を取り消す判決を言い渡しました。

 鈴鹿市に住む81歳の女性と難病を患う56歳の次男は2022年、車を保有する条件として市が求めた「運転記録票」を提出しなかったことなどを理由に、生活保護を停止されていました。

 処分の取り消しなどを求めた裁判の判決で、津地裁は運転記録について「経路や用件の正確な記載を求めることは過剰な指導の疑いがある」などと指摘しました。

 その上で「生活保護を停止すれば医療費などの支出が困難となり、生命の危険も生じ得るもので、相当性を欠き違法」などとして、鈴鹿市に対して生活保護の停止処分の取り消しを命じました。

【動画で見る】車の保有巡って生活保護の支給停止「生命の危険も生じ得るもので違法」市に対して停止処分の取消命じる判決