名古屋市守山区に手作りパンが人気のベーカリーがあります。店のパンは、2児の母でもある店長がほぼ一人で作っています。この店の秋の新作は、手作りした赤味噌で鶏肉やパプリカなどを炒めた「味噌のチキンパニーニ」です。

■多い日には20種類のバリエーション…女性店主がほぼ一人で作っているパン

 地下鉄藤が丘駅から車で5分の住宅街に2年前にオープンした「365ぱん」は、家族連れに人気のベーカリーです。

【画像20枚で見る】新作は「味噌のチキンパニーニ」…2児の母がほぼ1人で仕上げる“手作りパン”

クリームパンなどの定番から、ランチでも満足の惣菜パンまで、多い日には20種類のパンが並びます。

 カカオの風味豊かなビターチョコレートを使った「クロワッサンショコラ」(205円)や…。

朝から半日かけて仕込む「天然酵母パンドミー」(530円)など、魅力的なパンばかりです。

女性客:
「とってもおいしい手作りパン。何回か来たいなと思うパン屋さんです」

別の女性客:
「すごく楽しい雰囲気」

 店に並ぶパンは、店長で2児の母でもある阿知波みどりさんが、ほぼ一人で作っています。

■フワフワの厚焼きたまごを挟んで…店を代表する人気商品「はらぺこサンド」

 中でも、こだわりのパンが「はらぺこサンド」(280円)。少し甘みのあるバンズに、一つ一つ手作りしている卵焼きを豪快に挟んだ「365ぱん」を代表する人気商品です。

口いっぱいに広がるジューシーなたまごの風味は、どこか懐かしい味。おいしさの秘密は、焼き目が付かないように焼かれたフワフワの厚焼きたまごです。

阿知波さん:
「焼き目が付くと、どうしても巻いたときに渦巻きの焼き目がついてしまうので…」

 阿知波さんは、フワフワでふっくら焼き上げるテクニックを、以前働いていた喫茶店で身に付けました。

特別な味付けはせず、たまご本来の味で勝負。シンプルだからこそ生まれる究極のたまご焼きです。

■目指すは遊び心あふれた“会いに行きたくなるパン屋”…一念発起し店の経営に挑戦

 2児の母でもある阿知波さんは、子育てが一段落した2年前、現在の店のオーナーの友人から誘いを受けました。元々パン作りが好きだった阿知波さんは一念発起し、店長として店の経営に挑戦しました。

 入口の横に子供専用の小さな入り口を作るなど、遊び心あふれたお店には多くのリピーターが付きました。

阿知波さん:
「なるべく(客の顔を)覚えるようにして、お名前で呼んだりとかできるような、会いに来ていただけるようなパン屋を目指していますね」

 “会いに行きたくなるパン屋”。阿知波さんの理想です。

■濃厚なカスタードクリームにレモン風味を加えて…秋を先取りする新作「キューブパン」

 来店してもらうきっかけ作りとして、新作の販売にも力を入れています。8月からは、秋を先取りする四角い箱のような「キューブパン」を販売。

「あん白玉」(230円)や、「レモンクリーム」(200円)、「シーフードカレー」(265円)の3種類が揃います。

 中でもこだわりは、レモンクリームパン。人気のクリームパンの濃厚なカスタードクリームに、レモンの果汁や皮で爽やかな香りと酸味を加えました。

 新作パンは、約2か月ごとに販売しています。

■オープン当初から構想していた“ふるさとの味”…鶏肉を自家製味噌で炒めた「味噌のチキンパニーニ」

「デミハンバーグのパニーニ」や「明太れんこんのパニーニ」など、イタリア風サンドイッチのパニーニも、すぐに売り切れてしまうほどの人気です。中でも味噌で炒めたチキンと野菜をサンドした、「手作り味噌のお野菜ゴロゴロチキンパニーニ」(430円)は、阿知波さんがどうしても食べてほしいという“ふるさとの味”です。

阿知波さん:
「赤味噌には馴染みがありまして、それを使いたいというのはオープン当時から考えていまして…」

 愛知県岡崎市出身の阿知波さんが、オープン当初から構想を練っていたという“赤味噌を使ったパン”。

8か月かけて仕込んだ手作りの赤味噌で炒めた鶏肉やナス、シメジ、パプリカをパンに挟み、チーズをのせてカリッと焼き上げた逸品。外はチーズでパリパリ、中は味噌の風味豊かな具材たっぷりの自慢の品です。