愛知県稲沢市に、毎日およそ70種類のパンが並ぶベーカリーがあります。ナッツがぎっしり乗せられたパンなどのおやつ系から、大きな唐揚げが乗った総菜系まで…。バリエーション豊富なこの店は、主婦や家族連れを中心に人気となっています。

■毎日およそ70種類…お手頃価格でボリューム満点なパンが揃うベーカリー

 愛知県稲沢市のJR稲沢駅から車で5分のところにある「ゆたかベーカリー」。

【画像20枚で見る】「つくねをパンに」無茶ぶりでも作る…毎日約70種類並ぶ人気ベーカリー

店は、店長の大河内豊さんと妻の友美さん、そして大河内さんの両親で営んでいます。

 店頭には、マスクメロンクリーム入りの「めろんパン」(150円)や「くるみの塩パン」(140円)。

ホイップクリームと自家製カスタードがたっぷり入った「エンジェルクリームパン」(190円)や、ボリューム満点の「焼きそばパン」(160円)など、毎日およそ70種類のパンが並びます。

女性客:
「フワフワだし、クリームも甘さ控えめですごくおいしい」

別の女性客:
「値段がお手頃なのにおいしくてボリュームもありますし、種類もあるので」

■パンの表面にはナッツがぎっしり…一番人気の「ナッツフォーユー」

 一番人気は「ナッツフォーユー」(250円)です。

豊さん:
「『フォー』は4種類のナッツを使っていることと、『フォーユー』でお客さまが喜んでくださるようにと…。くるみ、アーモンド、カシューナッツ、手作りのヘーゼルナッツクリームの4種類を入れています」

 パンの上には、これでもかとナッツを乗せた他では見かけないパンです。作ったきっかけは、お客さんからの「たくさんナッツを食べたい」というリクエスト。その要望に応えたパンです。

■生地の食感を残すためクリーム投入は注文が入ってから…期間限定のマロンクリームのコルネ

 こうした、お客さんの意見を取り入れつつも、店長の豊さんは常に新しいパンのアイデアを考えています。

妻の友美さん:
「結構無茶ぶりされて…。中華料理屋に行くと、『麻婆豆腐をパンに』とか、居酒屋だと『つくねをパンにできないか』とか…。実際に『つくねパン』は作りました」

 そして今回、考案した期間限定の新作パンが、「くるくるコルネ渋皮マロンクリーム」(170円)です。サクサクしたパン生地のコルネに、マロンクリームを入れました。

友美さん:
「甘さを控えめにして、国産の栗のクリームを使っているので、栗の風味がよく出ていると思います」

 3日間かけて低温発酵させたサクサク食感が自慢のデニッシュ生地に、渋皮入り国産マロンクリームと生クリームをブレンド。生地の食感を楽しんでもらうために、クリームを入れるのは注文が入ってからというこだわりの逸品です。

■学校や企業などへの移動販売も…秋の自信作は「Y.N.Cヤンニョムチキンパン」

「ゆたかベーカリー」では、9年前の創業当初から学校や企業などへの移動販売を行っています。店舗での接客とはまた違う、お客さんとの距離感が心地良いといいます。商品のラインナップも移動販売ならでは。お昼に行くことが多いため、総菜パンを多く持っていきます。

 秋の自信作は、「Y.N.Cヤンニョムチキン」(220円)。パンの上に、甘辛く味付けした韓国料理「ヤンニョムチキン」を乗せたボリューム満点のパンです。ところで、“Y.N.C”は何の略なのでしょうか…。

店長の豊さん:
「このパンを作るきっかけは、最近、韓国流行っていますし、韓国と言えばBTSなんで…。そこからもらいました」

 オススメの理由は、お客さんにスタミナをつけてもらいたいから。パン生地の上に、自家製鶏モモ肉の唐揚げに、コチュジャン、ケチャップ、砂糖、みりん、ごま油で作ったタレをまんべんなく絡ませて…。鶏のうま味も生地に染み込み、逃しません。

そして、オーブンでこんがり焼き上げれば、スタミナたっぷりの「Y.N.Cヤンニョムチキン」の完成。甘さの後にピリッと辛さが追いかけてくる、濃厚かつ絶妙な味付けはクセになります。

 愛知県稲沢市にある「ゆたかベーカリー」の秋の新作「Y.N.Cヤンニョムチキン」は、朝10時ごろに焼きあがります。