名古屋市中区の繁華街で11月、停車中の車列に車が突っ込み、タクシーなど5台が絡む事故がありました。愛知県内では11月に入って死亡事故が増えていますが、被害に遭ったタクシーのその後や、事故が増えている理由について取材しました。

 11月24日、名古屋・栄の路上が映ったタクシーのドライブレコーダー映像です。

 次の瞬間…何かが爆発したかのような音とともに揺れるカメラ…。タクシーの中を撮影した映像では、衝撃とともに運転手が宙に浮きました。

 衝突前、画面左上に近づいてくる白い光は車のヘッドライト。この車が猛スピードで追突したとみられています。

 この事故で車4台が巻き込まれました。先ほどのタクシーの右側面も大きく破損しています。

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タクシー運転手:
「まだお客さんが乗ってなくてよかったね、それだけですよ」

 被害に遭ったタクシー会社に話を伺うと、運転手は額に切り傷を負い、首に全治5日の打撲をしましたが、現在は復帰しているといいます。

 車両は警察の立ち合いのため、まだ事故当時のまま保管されています。(12月3日時点)

 タクシーは廃車の予定で、多少の保険は下りるものの大きな損害になりそうだということです。また、年末のかき入れ時に1台少ない営業を強いられていて、とにかく痛いと話していました。

 愛知県では、11月の交通事故死亡者数が19人と急増しています。

 愛知県警は、確定的なことは言えないと前置きしつつも、「コロナの感染者が減ってきて、ドライバーや歩行者に気のゆるみが出てきているかもしれない。年末にかけて車や人の流れも活発になるので、運転する時は緊張感を持って改めて注意してほしい」と話しています。